理科の時間
林先生が教える食べ物の不思議
水と油はなぜ混ざらないの?
【登場人物】
林先生
生徒・平澤新三郎さん
先生

あら平澤新三郎さん、美味しそうな野菜サラダですね
ドレッシングで食べるんですね?

生徒

(シャカシャカシャカ)よっと…あれれ?
あっ先生、実は最近野菜不足だったもので…
それでドレッシングをかけて食べようと思ったのですが、
なかなか混ざらないんですよね
混ぜてもすぐに分離してしまうから、うっかりしていると
油の部分ばかりがかかってしまうんです
何で混ざらないんですかね?

先生

それはドレッシングのお酢などの水分と油の部分の性質が違うからなんですよ

生徒

性質が違う…(なんだか難しそうな話が始まるのかな?)

先生

そんな事ありませんよ(笑)

生徒

え?心を読まれた???

先生

では、どうして 水と油が混ざりにくい のか、
解説していきましょうね!

分子間力
生徒

ドレッシングの場合も、かき混ぜてもすぐに油が分離するのは
お酢の分子間力の方が油の分子間力よりも大きい
からなんですね? 混ざったように見えても、
よく見ると油が小さな滴になっているだけなんですね

先生

そうなんです
でも実は、本来混ざらない水と油も
混ぜ合わせる事 ができるんですよ

生徒

えぇ?? 魔法でも使うんですか?

先生

まさか(笑)
あるものを加えるんです

生徒

なーんだ(笑)
じゃあ、あるものって何ですか?

先生

それは 界面活性剤 なんです

生徒

界面活性剤というと、洗剤とかの?

先生

はい、そうです!
この現象を 乳化 というんです

生徒

(うっ・・・早く食べたいのに、また難しそうな話が…)

乳化
生徒

マヨネーズは乳化の技術で作られる食品なんですね
ドレッシングも良いけど、今回はマヨネーズにしようかな?

先生

マヨネーズは自宅でも作れるんですよ
ポイントはお酢と卵黄を先に混ぜて、
油を少しずつ加えながらしっかりと混ぜることです
それにバターやチーズも乳化した食品なんです
食品の他にも化粧品など私たちの身近なものに
応用されている技術なんですよ♪

生徒

日頃何気なく食べている食品や身近なものが、
乳化現象を利用して作られているんですね
勉強になりました!