ところで、平澤新三郎さんは1年に1回程度、医療機関での血液検査を受診していますか?
はい、血液検査は健康診断のときに受けていますが、どうしてですか?
血清アルブミン値が、栄養状態を評価する際に低栄養かどうかをみる指標になるからです
え、血清アル…ブ…何ですか?
血清アルブミンです
肝臓で作られる、総タンパクの50~70%を占める血液中のたんぱく質です
それはどんな働きをしているんですか?
栄養・代謝物質の運搬、浸透圧の維持などの働きを行なっています
アルブミン値が低下するとどうなるんですか?
以下のようなレベル判定があります
基準値は3.7~5.5g/dLで、3.5g/dL未満は低栄養と判断されます
数値が3.0g/dL未満だと高リスクということですね
そのような数値が出たら、栄養状態の改善をした方が良いでしょう
ただ、この数値は栄養以外の要因にも影響を受けるので、これだけで栄養状態の判断をすることはありませんね
また、血清アルブミン値は半減期が長いため、約20日間の栄養状態の参考値ということになります
とはいえ、基準値内であった方がいいわけですよね
血清アルブミン値を改善するにはどんなことをすればいいのでしょうか?
アルブミンを増やすには、『良質なタンパク質』を摂る必要があります
良質なタンパク質?
良質なタンパク質とは、食事から摂取しなければならない9種類の必須アミノ酸がバランスよく含まれている『アミノ酸スコア』が100に近い食品です
それはどんな食品なんですか?
肉類、魚介類、牛乳などの乳製品、卵類、大豆製品などです
どれも主菜に使われる食品ですね
低栄養にならないためには、偏食をせずに栄養バランスを考えた食事を摂るのが重要なんですね
でも一遍にたくさんは食べられないですよ
そういう時は、少しずつでもいいので、1日3食摂りましょう
少食の人は、1日何回かに分けても良いですし、
間食で牛乳や乳製品、果物、サプリメントなどから栄養を補うと良いと思いますよ
規則正しく食事をしていけば、低栄養も防げるんですね!
そのとおりです!
これらのことを忘れないでくださいね
では、また次の授業でお会いしましょう